帰国2010年03月30日 06:37

3月24日に無事に帰国しました。 自宅でインターネットがつながっていなかったので、報告が遅くなってしまいました(ご心配をおかけした方々、すみません)。

帰国の際にフランクフルトで3日ほど滞在しましたので、その様子やこれまでに書ききれなかった感想などをまたの機会にアップしたいと思います。

関空に到着しての感想は、まずは寒いなあということでした。 異常気象なのか、ドイツよりも寒いくらいで驚きました。

また、すべての規格が小さいことにも改めて気付かされました(日本人サイズの私には安心感もありますが…)。 トイレ、流し台やドアノブの位置が低いですし、電車や道路なども狭く感じます。

そして、(裏が透けて見えるのではないかと思えるほどの)トイレットペーパーの薄さには感動すら覚えました。

などなど、日本に戻ってきたなあと実感することばかりです。

シンポジウム2010年03月17日 23:18

去る3月4日(すでに2週間も経過したのですが)、オスナブッリュック大学で開催された約款規制法(AGB-Recht)に関するシンポジウムに参加しました。

朝の10時30分に開会の挨拶が行われて、ビュッフェ形式の昼食やコーヒーブレイクをはさんで、18時までみっちりと報告および討論が行われました。 オスナブリュック大学の教授陣を中心に、ドイツ各地の大学の教授、さらには(日本風に言えば)最高裁民事部長官(Vors. RiBGH)も講演に来られていました。 参加者名簿には私の名前も記載されており、開催の挨拶の際には、日本からもゲストが来ていると(恥ずかしながら)紹介していただきました(もちろんご紹介いただいたR大学のN先生とケルン大学留学中のH先生もご一緒です)。

その昔、私が初めて私法学会に参加した院生時代のことを思い出しました。 あちらこちらに活字でのみ知っている先生方がおられて、また違った意味で興奮したことを覚えています。

今回、日本への帰国前の最後のシンポジウムということで、私のドイツ語力を試す総決算と意気込んで参加しましたが、その内容は残念ながら半分くらいしか理解できずに終了してしまいました。 少々専門外の話だったと言うこともあるでしょうけれど、ドイツ語、それも会話力(聞き取り力)はこの年齢になっての1年程度の留学では難しいものと痛感させられました。 学生時代以来、それなりにドイツ語の論文は読んできたのですが、文章の読解力と会話力とは違う物と改めて思わされます。

とは言っても、渡独直後の状態からすると多少の進歩はあったわけでして、あまり良い自己評価はつけられませんが、語学に関しては、まあ落第は免れたくらいと思いたいところです。 まもなく帰国の途につきますが、日本に戻った後も少しずつ語学の勉強は進めて行きたいと考えています。

ハンブルク22010年03月16日 18:19

ハンブルク地裁・高裁に行きました。 写真はハンブルク高裁内のロビーです。 非常に歴史を感じさせる重厚な建物で、聞くところによると1912年に完成したそうです。

図書室は地裁の建物と高裁の建物いずれにも設置されていました。 地裁の方は、書庫に小さな閲覧机が並置されているといった感じで、さしずめ「資料室」と表現した方が良いように思います。 一方で、高裁の方はいくぶんか図書室らしい造作でした。 いずれも判例資料が数多く保管されていて、大変興味深かったです。

思えば、この1年間の留学期間内に、ハンブルクには個人旅行も含めると3回ほど訪れました。 エルベ川が流れる活気のある港町で、街の中心部のはずれにアルスター湖が位置し、旧市街地の史跡も充実しています。 そして、街並みも綺麗で、お洒落な雰囲気をかもし出しています。 (留学先のミュンスターを除くと)、ドイツ国内では最も好きな街となりました。

ハンブルク12010年03月08日 00:37

2月末のことになりますが、ハンブルクに行ってきました。

今回は、マックス・プランク外国私法・国際私法研究所、ハンブルク大学法学部、ハンブルク地方裁判所・高等裁判所(民事図書室)、ハンブルク中央図書館を訪れました。

写真はハンブルク大学の法学部図書前で撮影したものです。 同図書館はガラス張りでかなり新しく、吹き抜けの両サイドに書庫と閲覧室があり、こちらも非常に開放的な図書館でした。 資料閲覧とコピーのために2日間通いましたが、閲覧室は空席を見つけるのが難しいほど学生さん達が熱心に勉強をしていました。

ちなみに、私のお世話になっているミュンスター大学の学生さんも相当熱心に勉強をしているのは同じなのですが、雰囲気がかなり違うと感じました。 ミュンスター大学の方は、男女ともにジーパンにシャツ(夏はTシャツ)といった格好にこだわらない学生さんが多いのに対して、ハンブルク大学の学生さん達は非常におしゃれな人たちが多かったです。 やはり都市部の大学は違うということなのか、はたまたハンブルク大学の特徴なのでしょうか。

ところで、私の勤務する関西学院大学の図書館も築10年少々とまだ比較的新しく、吹き抜け構造の明るく綺麗な図書館です(喫茶スペースや個室の自習スペースもあって、私も時に利用しています)。 ただ、日本の多くの大学がそうであるように、学部ごとに図書館があるわけではないため、試験前などは大変混雑しますし、新規の蔵書スペースも限られてきているようです。 現在、関学の法学部棟内に法学部資料室がありますが、かなり手狭ですし、閲覧スペースもなく、学生さんの利用も制限されています。 願わくば学部専用の図書館を建設して欲しいところです(実現は難しいでしょうけれど…)。

ベルリン22010年03月01日 00:48

ベルリン・フンボルト大学の正面入り口前です。 写真のとおり、かなりの歴史と伝統を感じさせる重厚な建物でした。 冬場にもかかわらず、正門前には古書の露天商が並んでいました。

ここからウンターデンリンデンという大通りを挟んだ反対側に法学部棟があります。 ちょうど建物外壁を改修中だったようで、壁全面に工事用のシート(ベンツの全面広告)が掛けられていました。 この日は図書館でゆっくりと資料収集に勤しむことが出来ました。

また、翌日には少し郊外にあるベルリン自由大学にも足を伸ばすことが出来ました。 ゆったりとした敷地に色々な学部が集まった大学でしたが、他の多くのドイツの大学と同様、塀で仕切られた構造にはなっていませんでした。 日本の大学は、関学もそうであるように、敷地の周囲を柵や塀で囲われた大学が多く、正門には守衛さんが常駐し、夜にはしっかり施錠されています。 もちろんドイツでも建物自体は施錠されますが、大学の敷地は開放され、街に溶け込んでいて、誰でもが自由に入れます。 このあたりは何か文化の違いに根ざすところがあるのかもしれません。

ベルリン自由大学の法学部では大規模な改修工事が行われていて、法学部図書館も新館が建設途中でした。 きっと近いうちに新しくておしゃれな図書館が出来上がることでしょう。