前期総括2011年08月23日 12:50

気が付けば2011年度春学期もなんとか終了し、8月も下旬に差し掛かっています。 少しこの前期を振り返っておきたいと思います。

まずは関学大ロースクールの民事法総合演習Ⅰについて、実務家の先生との共同担当であったため、私にとっても大変良い勉強の機会となりました。 事案を正確に捉え、問題点のアウトラインを浮き彫りにしつつ、判例の見解をベースに深く鋭く切り込んで行かれる姿勢に接し、今後の学部ゼミ運営にとって得るところが多かったです。 来期から当法学部では司法特修コースが新設されるのですが、私も2回生配当の民法ゼミを担当する予定ですので、今回の経験をうまく生かして行ければと思っております。

他方で、1年生の基礎ゼミでは、非常に元気のよい学生が多数いて、報告のみならず質疑応答でも、いつにも増して充実したゼミになったように思います。 この前向きな気持ちをこれからも持ち続けてほしいものです。

3年生ゼミⅠは、各班による判例研究を行ってきましたが、関関交流戦を機にいっそう気持ちが乗ってきたように感じました。 山田ゼミとの対抗スポーツ大会もあり、前期ゼミⅠも充実した内容になったと思います。 秋学期には、事例問題演習を予定していますので、これからじっくり準備をして、面白い問題を用意したいと思っております。

4年生ゼミⅡは、毎回こちらから判例をベースとした事例問題を出題し、その場で六法や教科書を参考にして論点と内容を簡単に把握したうえで、即席班ごとに原告の請求を認めるか否かを根拠を添えて発表してもらいました。 例年のことですが、就職活動の影響によって、参加者は半数以下という状況でした。 特に今年は震災の影響で活動全体が遅れたようで、早々に内定を得てゼミに出席するといった学生が少なかったように思います。 最終学年こそ、最も自由に勉強のできる学年だと思いますので、就職活動のために学修の機会が奪われてしまうことにいつもながら憤りを感じております。 とはいえ、学生個人や特定企業を責めても仕方のない状況に、ただ歯がゆさが募りました。 せめて秋学期はしっかりと勉強をさせなければならないと考えております。

さらに今年の前期には、大阪学院大学で非常勤講師を勤めさせていただきました。 初めの方は学生さんの私語も多かったのですが、こちらも色々と工夫をし、また一所懸命に話しを進めて行くうちに、いつも出席している多くの学生さんは真剣に取り組んでくれていたと思います。 非常勤として、ひと時の講義で接しただけではありますが、真面目に取り組んでいる学生さんの今後に幸多からんことを祈っております。

以上に加えて、法学研究科の講義とゼミがあり、また民法入門講義の共同担当、学内行政など、この前期は例年になく忙しかったです。 そのため、後半は体調を崩し気味でしたので、秋学期は健康第一で諸事を進めなければならないと考えております。